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執筆者の写真KyongSun Kong

小学生のヘアドネーション

韓国の新学年の始まりは3月。1月からの長い冬休みを終え、3月から新しい学年に上がるのですが、今年は異例中の異例・・・コロナウイルスの影響で、学校は休校で、まだ登校できていません。

3月から小学2年になるはずの娘には、できるだけ季節感を感じてもらい、新学年になる準備だけは怠らず、美容室で髪の毛を整えようと言った時のことです。

娘は、バレエのために髪を伸ばしているのですが、それを「バッサリ切る」と言うのです。なんで?と聞いたところ、髪の毛を寄付したいと・・・

ん?どこでそんなことを知ったのだろう?と思ったら、ママがカリグラフィーの作品を寄付した時に、小児がんのお友達に励ましの言葉を送るといった話やメディカルウィッグの話などをしながら、ヘアドネーションについて話したことを覚えていたのこと。

最近は、YouTubeや学校の授業の中でも、寄付やボランティアの話がたくさん出てきますし、娘にとっては、私の話を自然と受け入れられたのだろうと思います。

でも、小さくてもオシャレに敏感な女の子がバッサリ、ショートにするのは絶対に抵抗があるはず。髪の毛を切るまでの日々は、毎日、娘の中での葛藤の連続。

ショートカットになったら、男の子みたいってみんなが笑ったらどうしようとか、今まで大切に伸ばしてきたのにとか、様々な思いがあったようです。

私は、娘の気持ちに寄り添いながら、もし「やっぱりやめる」と言っても、それはそれで仕方ないなと思っていました。

ついに髪を切る日がやってきました。

娘は自分なりに色々と考えた末、髪の毛を寄付するとついに決めたのです。

韓国のヘアドネーションは25センチ以上の長さが条件なので、ギリギリまでバッサリ切りました。


鏡を見ながら、初めは嬉しそうにしていた娘でしたが、だんだんと顔が曇っていきました。やっぱりショックだよなーと思いながらも、もう取り返しがつかない(笑)、励まし続けながら、カットは終了。


自分の決断だからと、小さいながらに、受け入れる娘の姿に頼もしさを感じました。

髪の毛をヘアドネーション先に送ったことを伝えると、自分自身に小さな誇りのようなものを感じたのか、とても嬉しそうで、それからはショートヘアの自分の姿にも自信がついたようです。

長引く休校措置で、学校から宿題が出ているのですが、その中の1つの自由課題で娘はこの体験「ヘアドネーション」について書いていました。自分の髪の毛が短くなった理由を自分の言葉で書くことで、より一層、自信も増し、堂々と発表する日を楽しみにしています。

以上

執筆 : 孔慶順(一般社団法人コレクティブ・アクション)

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